いつも夢を語っていた。
そして、それが現実となった。
村のみんなが一丸となり作り上げる、
人と自然が共生する「農業のかたち」兵庫県北部の穀倉地帯、
豊岡市の六方(ろっぽう)平野の
中心部に位置する中谷(なかのたに)地区。
1987年、将来の農業のあり方を考え、
なかのたにの全農家33戸が全国でも希で
兵庫県下では初めての試みとなる一集落
一農場方式の集落営農「中谷生産組合」を結成。
コウノトリをマークに独自農法の減農薬栽培
コシヒカリ「六方銀米」を確立していきました。
体制が整った98年には、
中谷農事組合法人として法人化しました。
一集落一農場方式は、
全ての農地を地域で作った組織で管理、生産するもの。
常勤で雇用する人が経営、事務、管理オペレーターをやり、
繁忙期には村のみんなで手伝います。
そうして私たちは手を取り合い、
あるべき自然の姿を追い求め、
心を込めてお米づくりと向き合い続けています。
幸せをはこんでくると伝わるコウノトリ、
最後のすみか、豊岡で絶滅第二次世界大戦後、日本の経済が高度成長するなかで
苗を田んぼに直接手で植える方法から機械で植える方法へと変化。
今では考えられないほどのたくさんの農薬使用の影響で
生態系が崩れ、居場所である環境を失い、
なかのたに近くを最後の生息地として
野生のコウノトリは姿を消しました—。
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野生のコウノトリが舞う
かつての風景を夢見て豊岡市では野生復帰させるため
市民あげての取り組みを始めました。
コウノトリが伸びやかに空を舞う
かつての風景を取り戻したい。
そう願うわたしたちもその取り組みに参加し、
現在では、豊岡市全体で取り組む生物多様性を視野に入れた
減農薬の取り組みは、全国一進んでいると言われ、
2018年には、中谷の事務所周辺は、
ラムサール条約湿地登録されました。 -
独自農法で人と自然が
共存できる農業を目指すコウノトリが生きていけないような環境は、
当然人が安心に暮らしていける
環境ではないのではないか。
わたしたちは農法をはじめとした
自然環境への見直しを行い、
コウノトリがマークの
減農薬栽培「六方銀米」が誕生。
環境への配慮が食の健康へと繋がり、
自然にも人にもやさしい米づくりが始まりました。
コウノトリ舞い降りる田んぼに認定環境に優しいお米づくりの取り組みをする中で
毎日のようにコウノトリが舞い降りるようになったなかのたには、
兵庫県から「コウノトリ舞い降りる田んぼ」に認定されました。
六方銀米は現在では環境に配慮した独自農法で、
「兵庫県あんしんブランド」として認められ、
さらに、厳しい要件を課した豊岡市の
コウノトリの舞ブランドも六方銀米は認証を受けています。
- 兵庫県/あんしんブランド 認証
- 豊岡市/コウノトリの舞ブランド 認証
- 「六方銀米」商標登録[第6263516号]
区切りのいい年に感謝祭を開催、収穫を喜ぶ催を地域のみんなで楽んだり、
地域の子どもたちの農業体験などを行っています。